住宅ローンにはどんな種類がある?

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自分に合った住宅ローンを選ぶためには、まずどのような住宅ローンがあるのか基本知識を踏まえる

必要があります。その中から、いくつか見つくろって情報を収集し、直接店舗に足を運んで相談や

シミュレーションを実施し、最終的に最適な住宅ローンを選ぶのです。

 

住宅ローン選びの最初の段階として、

住宅ローンを融資する主体別に三つの種類に分けて見ていきましょう。

返済可能額を軸に考える

住宅ローンは、融資する主体によって「民間住宅融資」「公的住宅融資」「協調融資」の3種類

があります。また、金利タイプ(固定/変動)や返済期間、手数料、サービス内容などによって、

多彩な商品がそろっています。

 

住宅ローンは商品が多いだけに、自分のニーズに合ったものを選ぶ「目利き力」が求められます。

住宅の購入を検討する前から住宅ローンに詳しい人はあまりいないと思いますから、

まずはインターネットや雑誌、書籍などを通じて情報収集することが必要です。

 

また、自分の貯金額や世帯収入額を踏まえて、どれくらいの値段の家を購入すればどれくらいの金額の

住宅ローンになるのか、見当をつけておくとよいでしょう。直接銀行や住宅ローン会社などを訪れて、

担当者にシミュレーションしてもらってもかまいません。

 

住宅ローン選びのためには、金利や返済計画などを踏まえて「どれくらい借りられるか」よりも

「どれくらいの額なら返済できるか」という軸で考えるとよいです。

最終的に金融機関の融資判断は、この視点になることを知っておきましょう。

民間住宅融資と公的住宅融資とは?

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住宅ローンのうち「民間住宅融資」と「公的住宅融資」の違いは、

融資する主体のみならず種類の多さにあります。

民間住宅融資の方が、圧倒的に数は多いです。

 

民間住宅融資とは、銀行、信用金庫、労働金庫、住宅ローン専門会社

などといった民間機関が用意している住宅ローンです。

「民間住宅融資」とひと口に言っても、一つの金融機関だけでかなり

豊富な数の商品があります。

 

たとえば、あるメガバンクの住宅ローンには、一般的なタイプに加えて

「WEB申し込み専用のローン」「住み替えのためのローン」

「リフォームのためのローン」があります。

一般的なタイプの中でも、変動金利・固定金利の違い、返済方式の違い

など複数種類が用意されています。

 

公的住宅融資とは、公的な機関が主体となっているものです。

たとえば、会社で財形貯蓄をしている人向けの「財形住宅融資」や

一部の自治体の「自治体融資」があります。

ただし、民間住宅融資に比べれば数は少ないです。

長期固定金利のフラット35とは?

「フラット35」とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して行う「協調融資」に当たります。

ただし、場合によって民間住宅融資に分類されることもあります。

 

フラット35は、「フラット」の名の通り、借入時に決まった金利がずっと続く長期固定金利です。

記録的な低金利が続いていることもあって、人気を集めている住宅ローンです。

借りる立場からすると、長期固定金利は返済額が将来にわたって明確なので、

ライフプランが立てやすいというメリットもあります。

 

前述の民間住宅融資の中にも、長期固定金利タイプの住宅ローンがないわけではありません。

ただし、基準となる貸出金利が将来的に上昇したとしても、住宅ローンの金利を上げることが

できないので、金融機関からは敬遠されがちです。フラット35は、住宅金融支援機構が

金融機関をサポートすることで、長期の固定金利での貸付をしやすくしたものです。

 

長期固定金利以外にも、メリットがあります。保証料や繰り上げ返済の手数料が不要ですし、

物件に対して設計検査、現場検査による技術基準の適合チェックが行われるのです。(※)

裏を返せば、技術基準をクリアしていない住宅には融資をしないという、

融資条件の厳しさがあるとも言えますが、一定の安心感にはつながるかと思います。

 

※各種性能評価などを活用する場合は、申請することで検査を省略できます。

また、検査は融資条件である技術基準への適合可否を見るもので、

住宅の性能や瑕疵がないことを保証するものではありません。